大阪帝拳ジム主催の第76回ドラマチックボクシングは30日、大阪市のエディオンアリーナ大阪第二競技場で開かれ、メインのS・バンタム級8回戦は、元世界王者の辰吉丈一郎の次男、寿以輝(21=大阪帝拳)が34戦目のベテランの石橋俊(30=仲里)と対戦。3-0判定勝ちでデビューから8連勝(5KO)をマークした。
ジャブを真っ直ぐ突いて、リズムを取る辰吉は2回に左フックをヒットしてチャンスをつかみ、石橋にロープを背負わせて連打。しかし、強打にこだわる余り、ミスパンチが多く決定打を奪えなかった。
石橋は後退しながらも左ジャブで距離をキープ、辰吉のパンチを外して、7回には右フックで辰吉をぐらつかせた。内容的には辰吉の完勝ながら、石橋の粘りにあってKOはならず。スコアは79-73、79-74、79-75。石橋は10勝4KO23敗1分。
吉井寛・大阪帝拳ジム会長は「成長は感じられるが、パンチに強弱を付けてほしかった」と語り、父丈一郎は「もっとミット打ち、スパーリングでパンチのコンビネーションを磨き、プロとして見せるボクシングが必要」と採点は厳しかった。
吉井会長によると、辰吉は8月か9月に日本ランカーとの対戦を予定しており、辰吉は「もっと練習して、今年も全勝が目標」とレベルアップを誓った。
アンダーカードの52キロ8回戦は、日本L・フライ級7位、上久保タケル(井岡弘樹)が判定勝ち。S・フェザー級8回戦は日本同級5位、杉田聖(奈良)が日本ライト級8位、脇田将士(堺東ミツキ)を寄せ付けず、2回TKO勝ちした。